第9章 安定度試験(第57条―第64条)/火薬類取締法施行規則


(昭和二十五年十月三十一日通商産業省令第88号)

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最終改正:平成一六年三月一日経済産業省令第26号


 火薬類取締法(昭和二十五年法律第149号)の規定に基き、および同法を実施するため、 火薬類取締法施行規則(火取法施行規則)を次のように制定する。


   第9章 安定度試験

(安定度試験を実施すべき火薬類の期間)
第57条  法第36条第1項に規定する安定度試験を実施すべき火薬類の期間は、左の各号に掲げるものとする。
 硝酸エステルおよびこれを含有する火薬または爆薬にあつては、製造後一年
 硝酸エステルを含有しない爆薬にあつては、製造後三年
 前項第1号の火薬または爆薬で、製造年月日の不明なものは製造後二年以上を、同項第2号の爆薬で製造年月日の不明なものは製造後三年以上を経過したものとみなす。

(安定度試験)
第58条
   法第36条第1項の安定度試験の方法は、次条から第61条までに定める遊離酸試験、耐熱試験および加熱試験とし、その実施区分は左表による。
火薬類の種類 実施区分
硝酸エステルおよびこれを含有する火薬または爆薬 製造後一年以上を経過したもの 年に一回遊離酸試験または耐熱試験を行うこと。
製造後二年以上を経過したもの 製造年月日から二年を経過した月から三箇月ごとに一回耐熱試験を行うこと。
製造年月日不明のもの 入手後直ちに耐熱試験を行い、当該試験日から、三箇月ごとに一回耐熱試験を行うこと。
硝酸エステルを含有しない爆薬 製造後三年以上を経過したもの 年一回遊離酸試験を行うこと。
製造年月日不明のもの 入手後直ちに遊離酸試験を行い、当該試験日後、年一回遊離酸試験を行うこと。
硝酸エステルを含有しない爆薬の遊離酸試験において四時間以内に青色リトマス試験紙が全面にわたり赤変するものについては、加熱試験を行うこと。

 火薬類を輸入した者は、前表によるほか輸入直後において硝酸エステルおよびこれを含有する火薬または爆薬については遊離酸試験および耐熱試験、硝酸エステルを含有しない爆薬については遊離酸試験および加熱試験を行わなければならない。
 前2項の試験は、製造所および製造年月日を同じくする同種類の火薬または爆薬で、製造後二年を経過しないものにあつては二十五箱(端数は切上げとする。)について一箱以上、製造後二年以上を経過したものにあつては十箱(端数は切上げとする。)について一箱以上、その他のものにあつては一箱ごとに行うものとする。
 硝酸エステルを含有する火薬または爆薬(硝酸アンモニウムを含有するものを除く。)において、製造の際遊離酸試験用の青色リトマス試験紙を各容器に薬粒または薬包とともに入れ、三箇月ごとにこれを交換する場合にあつては、当該試験紙が全面にわたり赤変したときは製造後二年以上を経過したものとみなして第1項の規定を適用し、当該試験紙が全面にわたり赤変しない限りは、同項の規定を適用しないことができる。

(遊離酸試験)
第59条  遊離酸試験の方法は、左の各号の規定によらなければならない。
 火薬類の包装紙を解き、遊離酸試験器にその容積の五分の三まで試料を入れ、青色リトマス試験紙を試料の上方につるして密栓をすること。
 密栓をした後、青色リトマス試験紙が全面にわたり赤変するまでの時間を遊離酸試験時間とし、これを測定すること。

(耐熱試験)
第60条  耐熱試験の方法は、左の各号の規定によらなければならない。
 試験管に入れる試料は、左の各号に掲げるものとする。
 硅藻土質ダイナマイトにあつては、ニトログリセリンまたはニトログリコールを抽出し、三グラムから三・五グラムまでのもの
 膠質ダイナマイトにあつては、三・五グラムをとり、硝子板の上で米粒大に細かく切り、乳鉢に入れ精製滑石粉七グラムを加え、木製乳棒で静かに軽く完全にすり混ぜたもの
 前2号以外のダイナマイトにあつては、乾燥したものについてはそのままのものを、吸湿しているものについては摂氏四十五度で約五時間乾燥したものを三・五グラム
 硝酸エステルを含有する火薬にあつては、粒状のものについてはそのままのものを、その他のものについては細片状にしたものを試験管の高さの三分の一に応ずる量
 綿薬その他の爆薬にあつては、乾燥したものについてはそのままのものを、吸湿しているものについては常温で真空乾燥器等により充分乾燥したものを試験管の高さの三分の一に応ずる量
 試験管に試料を入れ、沃度カリでん粉紙の上部を硝子棒により蒸りゆう水およびグリセリンの等分混合液でしめし、これをつりかぎにつるし、木栓またはゴム栓で試験管口をおおい、沃度カリでん粉紙の下端を試料のやや上方にあるようにすること。
 湯煎器を摂氏六十五度の温度に保ち、試験管を寒暖計と同じ深さにさし入れ、その時から沃度カリでん粉紙の乾湿境界部が標準色紙と同一濃度の色に変色するまでの時間を耐熱試験時間とし、これを測定すること。

(加熱試験)
第61条  加熱試験の方法は、左の各号の規定によらなければならない。
 吸湿した試料は、常温で真空乾燥器等を使用して乾燥すること。
 秤量瓶に乾燥した試料約十グラムを入れ、摂氏七十五度に保つた試験器内に四十八時間静置し、減耗量を測定すること。

(安定度試験の合格基準)
第62条  法第37条の規定による安定度試験の結果適合する基準は、左の各号に掲げるものとする。
 遊離酸試験時間が硝酸エステルおよびこれを含有する火薬にあつては六時間以上、硝酸エステルを含有する爆薬にあつては四時間以上であるもの
 耐熱試験時間が八分以上であるもの
 加熱試験の減耗量が百分の一以下であるもの

(試験器等の指定)
第63条  第58条から第61条までに規定する遊離酸試験器、耐熱試験器、加熱試験器、青色リトマス試験紙、沃度カリでん粉紙、精製滑石粉および標準色紙は、経済産業大臣が告示で定めるものを使用しなければならない。

(報告)
第64条  法第36条第1項の規定による安定度試験の結果報告には、試験を実施した火薬類の種類、数量および製造年月日ならびに試験実施期日、試験方法および試験成績を記載するものとする。

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