特定廃棄物管理施設の設計及び工事の方法の技術基準に関する規則
(平成四年三月二十六日総理府令第4号)
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最終改正:平成一二年一〇月二〇日総理府令第118号
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第166号)第51条の7第3項第2号の規定に基づき、特定廃棄物管理施設の設計及び工事の方法の技術基準に関する総理府令を次のように定める。
(定義)
第1条
この省令において使用する用語は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律において使用する用語の例による。
2
この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一
「放射線」とは、核燃料物質又は核燃料物質によつて汚染された物の廃棄物管理の事業に関する規則(昭和六十三年総理府令第47号。以下この項において「規則」という。)第1条第2項第1号に掲げる放射線をいう。
二
「放射性廃棄物」とは、規則第1条第2項第2号に掲げる放射性廃棄物をいう。
三
「管理区域」とは、規則第1条第2項第3号に掲げる管理区域をいう。
四
「周辺監視区域」とは、規則第1条第2項第4号に掲げる周辺監視区域をいう。
(特殊な方法による施設)
第2条
この省令の規定によらないで特定廃棄物管理施設を施設することにつき特別の理由がある場合にあっては、経済産業大臣の認可を受けて、この省令の規定によらないで特定廃棄物管理施設を施設することができる。
2
前項の認可を受けようとする者は、その理由及び施設方法を記載した申請書に関係図面を添付して申請しなければならない。
(火災等による損傷の防止)
第3条
特定廃棄物管理施設が火災の影響を受けることにより特定廃棄物管理施設の安全に著しい支障が生じるおそれがある場合は、必要に応じて消火設備及び警報設備(自動火災報知設備、漏電火災警報器その他の火災の発生を自動的に検知し、警報を発する設備に限る。)を施設しなければならない。
2
前項の消火設備及び警報設備は、その故障、損壊又は異常な作動により特定廃棄物管理施設の安全に著しい支障を及ぼすおそれがないものでなければならない。
3
非常用電源設備その他の安全上重要な施設であって、火災により損傷を受けるおそれがあるものについては、可能な限り不燃性又は難燃性の材料を使用するとともに、必要に応じて防火壁の設置その他の適切な防火措置を講じなければならない。
4
水素の発生のおそれがある放射性廃棄物を取り扱い、又は管理する設備は、発生した水素が滞留しない構造としなければならない。
5
水素の発生のおそれがある放射性廃棄物を取り扱い、又は管理する設備(爆発の危険性がないものを除く。)をその内部に設置するセル及び室は、当該設備から水素が漏えいした場合においてもそれが滞留しない構造とすることその他の爆発を防止するための適切な措置を講じなければならない。
(耐震性)
第4条
特定廃棄物管理施設は、これに作用する地震力による損壊により公衆に放射線障害を及ぼすことがないように施設しなければならない。
2
前項の地震力は、特定廃棄物管理施設の構造及びこれが損壊した場合における災害の程度に応じて、基礎地盤の状況、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度、地震活動の状況その他の要因を考慮して算定しなければならない。
(材料及び構造)
第5条
特定廃棄物管理施設に属する容器及び管並びにこれらを支持する構造物のうち、特定廃棄物管理施設の安全を確保する上で重要なもの(以下この項において「容器等」という。)の材料及び構造は、当該容器等がその設計上要求される強度及び耐食性を確保できるものでなければならない。
2
特定廃棄物管理施設に属する容器及び管のうち、特定廃棄物管理施設の安全を確保する上で重要なものは、適切な耐圧試験又は漏えい試験を行ったとき、これに耐え、かつ、著しい漏えいがないように施設しなければならない。
(閉じ込めの機能)
第6条
特定廃棄物管理施設は、次に掲げるところにより、放射性廃棄物を限定された区域に閉じ込める機能を保持するように施設しなければならない。
一
流体状の放射性廃棄物を内包する容器又は管に放射性廃棄物を含まない流体を導く管を接続する場合には、流体状の放射性廃棄物が放射性廃棄物を含まない流体を導く管に逆流するおそれがない構造であること。
二
密封されていない放射性廃棄物を取り扱うフードは、その開口部の風速を適切に維持し得るものであること。
三
放射性廃棄物による汚染の発生のおそれのある室は、必要に応じ、その内部を負圧状態に維持し得るものであること。
四
液体状の放射性廃棄物を取り扱う設備が設置される施設(液体状の放射性廃棄物の漏えいが拡大するおそれがある部分に限る。)は、次に掲げるところにより施設すること。
イ 施設内部の床面及び壁面は、液体状の放射性廃棄物が漏えいし難いものであること。
ロ 液体状の放射性廃棄物を取り扱う設備の周辺部又は施設外に通じる出入口若しくはその周辺部には、液体状の放射性廃棄物が施設外へ漏えいすることを防止するための堰が施設されていること。ただし、施設内部の床面が隣接する施設の床面又は地表面より低い場合であって、液体状の放射性廃棄物が施設外へ漏えいするおそれがないときは、この限りでない。
ハ 特定廃棄物管理施設を設置する工場又は事業所の外に排水を排出する排水路(湧水に係るものであって放射性廃棄物により汚染するおそれがある管理区域内に開口部がないものを除く。)の上に施設の床面がないようにすること。ただし、当該排水路に放射性廃棄物により汚染された排水を安全に廃棄する設備及び第15条第3号に掲げる事項を計測する設備を施設する場合は、この限りでない。
(しゃへい)
第7条
特定廃棄物管理施設を設置する工場又は事業所内の外部放射線による放射線障害を防止する必要がある場所には、放射線障害を防止するために必要なしゃへい能力を有するしゃへい設備を施設しなければならない。この場合において、当該しゃへい設備に開口部又は配管その他の貫通部がある場合であって放射線障害を防止するために必要がある場合には、放射線の漏えいを防止するための措置を講じなければならない。
(換気)
第8条
特定廃棄物管理施設内の放射性廃棄物により汚染された空気による放射線障害を防止する必要がある場所には、次に掲げるところにより換気設備を施設しなければならない。
一
放射線障害を防止するために必要な換気能力を有するものであること。
二
放射性廃棄物により汚染された空気が逆流するおそれがない構造であること。
三
ろ過装置を設ける場合にあっては、ろ過装置の機能が適切に維持し得るものであり、かつ、ろ過装置の放射性廃棄物による汚染の除去又はろ過装置の取替えが容易な構造であること。
四
吸気口は、放射性廃棄物により汚染された空気を吸入し難いように施設すること。
(放射性廃棄物による汚染の防止)
第9条
特定廃棄物管理施設のうち人が頻繁に出入りする建物内部の壁、床その他の部分であって、放射性廃棄物により汚染されるおそれがあり、かつ、人が触れるおそれがあるものの表面は、放射性廃棄物による汚染を除去しやすいものでなければならない。
(管理施設)
第10条
放射性廃棄物を管理する設備であって、放射性廃棄物の崩壊熱及び放射線の照射により発生する熱によって過熱するおそれがあるものは、冷却のための必要な措置を講じ得るように施設しなければならない。
(処理施設及び廃棄施設)
第11条
放射性廃棄物を廃棄する設備(放射性廃棄物を保管廃棄する設備を除く。)は、次に掲げるところにより施設しなければならない。
一
周辺監視区域の外の空気中及び周辺監視区域の外側の境界における水中の放射性物質の濃度が、それぞれ経済産業大臣の定める値以下になるように特定廃棄物管理施設において発生する放射性廃棄物を廃棄する能力を有するものであること。
二
放射性廃棄物以外の廃棄物を廃棄する設備と区別して施設すること。ただし、放射性廃棄物以外の流体状の廃棄物を流体状の放射性廃棄物を廃棄する設備に導く場合において、流体状の放射性廃棄物が放射性廃棄物以外の流体状の廃棄物を取り扱う設備に逆流するおそれがないときは、この限りでない。
三
気体状の放射性廃棄物を廃棄する設備は、排気口以外の箇所において気体状の放射性廃棄物を排出することがないものであること。
四
気体状の放射性廃棄物を廃棄する設備にろ過装置を設ける場合にあっては、ろ過装置の機能が適切に維持し得るものであり、かつ、ろ過装置の放射性廃棄物による汚染の除去又はろ過装置の取替えが容易な構造であること。
五
液体状の放射性廃棄物を廃棄する設備は、排水口以外の箇所において液体状の放射性廃棄物を排出することがないものであること。
(安全上重要な施設)
第12条
非常用電源設備その他の安全上重要な施設は、次に掲げるところにより施設しなければならない。
一
二以上の原子力施設(加工施設、原子炉施設、使用済燃料貯蔵施設、再処理施設、廃棄物埋設施設、廃棄物管理施設及び使用施設等をいう。)において共用する場合には、共用することによって特定廃棄物管理施設の安全を確保する機能が損なわれるおそれがないようにすること。
二
特定廃棄物管理施設の安全を確保する機能を維持するために必要がある場合には、当該施設自体又は当該施設が属する系統として多重性を有すること。
三
特定廃棄物管理施設の安全を確保する機能を確認するための検査又は試験及びこれらの機能を健全に維持するための保守又は修理ができること。
(搬送設備)
第13条
放射性廃棄物を搬送する設備(人の安全に著しい支障を及ぼすおそれがないものを除く。)は、次に掲げるところにより施設しなければならない。
一
通常搬送する必要がある放射性廃棄物を搬送する能力を有するものであること。
二
放射性廃棄物を搬送するための動力の供給が停止した場合に、放射性廃棄物を安全に保持しているものであること。
(計測制御系統施設)
第14条
特定廃棄物管理施設には、その設備の機能の喪失、誤操作その他の要因により特定廃棄物管理施設の安全を著しく損なうおそれが生じたとき、第15条第2号の放射性物質の濃度若しくは同条第4号に規定する線量当量が著しく上昇したとき又は液体状の放射性廃棄物の廃棄施設から液体状の放射性物質が著しく漏えいするおそれが生じたときに、これらを確実に検知して速やかに警報する設備を施設しなければならない。
2
特定廃棄物管理施設には、その設備の機能の喪失、誤操作その他の要因により特定廃棄物管理施設の安全を著しく損なうおそれが生じたときに、放射性廃棄物を限定された区域に閉じ込める能力の維持又は火災若しくは爆発の防止のための設備を速やかに作動させる必要がある場合には、当該設備の作動を速やかに、かつ、自動的に開始させる回路を施設しなければならない。
(放射線管理施設)
第15条
特定廃棄物管理施設を設置する工場又は事業所には、次に掲げる事項を計測する放射線管理施設を施設しなければならない。この場合において、当該事項を直接計測することが困難な場合は、これを間接的に計測する施設をもって替えることができる。
一
廃棄物管理設備本体、放射性廃棄物の受入れ施設等の放射線しゃへい物の側壁における経済産業大臣の定める線量当量率
二
放射性廃棄物の排気口又はこれに近接する箇所における排気中の放射性物質の濃度
三
放射性廃棄物の排水口又はこれに近接する箇所における排水中の放射性物質の濃度
四
管理区域における外部放射線に係る経済産業大臣の定める線量当量、空気中の放射性物質の濃度及び放射性物質によって汚染された物の表面の放射性物質の密度
五
周辺監視区域における外部放射線に係る経済産業大臣の定める線量当量
(非常用電源設備)
第16条
特定廃棄物管理施設には、外部電源系統からの電気の供給が停止した場合において、特定廃棄物管理施設の安全を確保するために必要な設備の機能を維持するために、内燃機関を原動力とする発電設備又はこれと同等以上の機能を有する設備を施設しなければならない。
2
特定廃棄物管理施設の安全を確保するために特に必要な設備には、無停電電源装置又はこれと同等以上の機能を有する設備を施設しなければならない。
附 則 抄
(施行期日)
第1条
この府令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成一二年一〇月二〇日総理府令第118号)
この府令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第88号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
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